【4月9日 AFP】12-13イタリア・セリエA第31節、ASローマ(AS Roma)とラツィオ(SS Lazio)によるローマーダービーが行われた8日、スタジアム付近で起きた暴動で2人のサポーターが刃物で刺され、救急車がマスクを被って武装したフーリガン集団に襲撃されたと報じられた。

 イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙によると、ドゥカダオスタ(Duca d'Aosta)橋付近でサポーターと警察隊が衝突し、さらにミルビオ橋(Ponte Milvio)で待ち受けていたフーリガンの暴動によって2人のローマファンが刺された。テベレ川(Tiber river)に架かるミルビオ橋は試合会場となったスタディオ・オリンピコ(Olympic stadium)に通じている。

 記事では「スタディオ・オリンピコ周辺はカオス状態だった」と伝えており、周辺の店は混乱から逃れるために早々に営業を切り上げた。

 ジャンニ・アレマンノ(Gianni Alemanno)ローマ市長はニュースサイトのTGCOM24に対し、「非常に心配していた。ダービーで混乱が起きないようサポーターに求めている」と冷静になるよう訴えた。

 さらにANSA通信によると、現場付近を走行していた救急車が多数の武器を所持するサポーター集団に襲撃され、乗っていた救急隊員らはその場から逃げるしかなかったという。

 また、刺された2人のローマサポーターは応急処置を受けた後に逃走したと伝えられている。

 救急車が襲撃されたことについて、刺されたファンの治療にあたっていたことが原因であったかどうかはわかっていない。(c)AFP