【4月9日 AFP】英国のマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元首相が8日、脳卒中のため87歳で死去したことを受け、デービット・キャメロン(David Cameron)英首相は欧州歴訪を途中で切り上げて帰国し、「われわれは偉大な指導者、偉大な首相、偉大な英国人を失った」と述べて哀悼の意を表した。

 1979年から1990年までの11年間首相を務めたサッチャー氏は、内政では国営企業の民営化や規制緩和で英国経済を復活させ、外交ではフォークランド諸島(Falkland Islands)をめぐるアルゼンチンとの領有権争いで軍事力を行使するなど、国内外で強い指導力を発揮して「鉄の女」と呼ばれ、冷戦終結にも貢献した。

 サッチャー氏の訃報を受けて、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)や議会、首相官邸には半旗が掲げられた。首相官邸によれば、葬儀はセントポール大聖堂(St Paul's Cathedral)で軍も参加して大規模に執り行われる予定だ。(c)AFP/Danny KEMP