【4月4日 AFP】スペインのクリスティーナ王女(Princess Cristina、47)は3日、公金横領などに関して同国の司法当局から出廷を命じられた。スペインの王室メンバーが出廷を命じられたのは初めてで、王室の威信は大きな打撃を受けた。

 王位継承順位第7位のクリスティーナ王女は27日にマジョルカ(Mallorca)島パルマ(Palma)の裁判所に出廷するよう求められた。王室の報道官はAFPに「王室は司法の決定にコメントしない」と述べた。

 疑惑は、王女の夫で元ハンドボール五輪代表選手のイニャキ・ウルダンガリン(Inaki Urdangarin)氏と、ウルダンガリン氏のビジネスパートナーだったディエゴ・トレス(Diego Torres)氏がからむ公金横領とあっせん収賄をめぐるもの。

 ウルダンガリン氏とトレス氏の2人は、ウルダンガリン氏が2004~06年にかけて会長を務めていた非営利団体「Noos Institute」に地元政府が支払ったスポーツ・観光イベントの開催費用を不正に取得した疑いが持たれている。裁判所は、証拠として提出されたメールの内容などから、王女が不正を知っていた可能性もあると判断した。(c)AFP/Elodie CUZIN