【4月4日 AFP】インドネシア東部マルク(Maluku)諸島のブル(Buru)島で、サッカー・フランス代表チームを応援しようとフランス国旗を掲げた地元サポーター17人が、警察に逮捕される騒動があった。警察当局の3日の発表によると、分離独立の旗と勘違いしたという。

 身柄を拘束されたのは不法金鉱労働者たち。先週、2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)欧州予選のフランス対スペインの試合を前に、路上でフランス国旗を掲げた。

 ところが、地元警察がフランスのトリコロール(三色)旗を、マルク諸島の分離独立を主張する「南マルク共和国(Republic of South MalukuRMS)」の非合法化された旗と勘違いしてしまった。

 ブル警察当局者はAFPの取材に、「RMSの旗はフランス国旗にそっくりだ。ただ、もう1色、緑色が入っている点が異なるだけだ」と説明した。サポーターたちは朝まで拘束されたが、フランス国旗だと確認されたため釈放されたという。

 この警察当局者によると、ブル島にはフランス代表チームのファンが多いが、理由は分からないという。

 インドネシアには分離独立を禁じる厳しい法律があり、2008年にはマルク州の州都アンボン(Ambon)を訪れた大統領に向かってRMS旗を掲げた男性に終身刑が言い渡されている。

 数千人いるとされるRMSの支持者は現在、オランダに亡命し、亡命政府を樹立している。(c)AFP