【4月1日 AFP】マリ北部の世界遺産都市トンブクトゥ(Timbuktu)で週末、自爆攻撃を発端とするイスラム武装勢力の襲撃があり、マリ軍との間で激しい戦闘となった。マリ軍はフランス軍の支援を受け、3月31日夜までに市内を制圧した。

 イスラム武装勢力は3月30日夜、トンブクトゥの街の入り口にマリ軍が設けた検問所に自爆攻撃を行い、混乱に乗じて街の中心部にある軍の拠点と市長の臨時公邸に使われているホテルの2か所を襲撃した。

 これを受けてフランス軍は約50人の部隊と戦闘機でマリ軍を支援。31日夜までに、市内には比較的平穏な状態を取り戻した。

 最初の自爆攻撃でマリ軍兵士1人が負傷したほか、地元当局者によると31日の戦闘で武装勢力3人とマリ軍兵士1人が死亡し、フランス軍兵士1人とマリ軍兵士4人が負傷したという。

 また、匿名の軍情報筋によると、ナイジェリア国籍の民間人1人が人質にとられ、マリ軍と武装勢力の戦闘員1人との交戦中にこの戦闘員と共に死亡したという。戦闘員は爆発物を体を巻いており、2人の死因が直接戦闘によるものか、自爆によるものかは不明。

 一方、マリ安全保障筋によると、ホテルに滞在していた市長や外国人記者らは避難していて無事だった。

 トンブクトゥは10か月にわたってイスラム武装勢力に占拠され、今年1月にマリ軍がイスラム武装勢力から奪還したばかり。(c)AFP