【4月1日 AFP】中央アフリカの政権を転覆させた反政府連合が少年兵を使っていたと、前週、同国首都で交戦した南アフリカ軍兵士が語った。南アフリカのメディアが3月31日に伝えた。殺害した相手が少年兵だったのを知ったのは戦闘後で、精神的な衝撃を受けたという。

 南アフリカ軍は前週、中央アフリカのフランソワ・ボジゼ(Francois Bozize)大統領の政権を転覆させた反政府連合セレカ(Seleka)と、同国の首都バンギ(Bangui)で数時間にわたって交戦した。反政府側の戦闘員3000人に対し南アフリカ軍兵士は200人ほどで、南アフリカ軍はアパルトヘイト廃止後で最も多い13人の犠牲者を出した。

 帰国した南アフリカ軍兵士は南アフリカ紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)に対し、戦闘が終わった後に初めて、自分たちが少年兵と戦っていたことに気づいたと語った。空挺部隊のある兵士は「銃撃が終わった後になって初めて、われわれが子どもを殺したことに気付いた。われわれは、こんなことのためにここに来たのではない…子どもを殺すなんて。それは気分が悪くなるものだった。子どもたちは泣きながら助けを求めていた…(自分たちの)母親を呼びながら」と述べた。

 南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領は1月、中央アフリカ政府との2国間協定に基づき、南アフリカ軍部隊400人を中央アフリカ軍支援のために派遣することを承認した。最終的に派遣された部隊は約200人だった。(c)AFP