【3月31日 AFP】ケニアの最高裁判所は30日、今月4日投票の大統領選でウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)副首相(51)が当選したことを確認する判断を下した。大統領選挙で負けたとされた対立候補が選挙に不正があったとして選挙のやり直しを求めていた。

 6人の最高裁判事は、大統領選を公正で信頼できると判断し、ケニヤッタ副首相とウィリアム・ルト(William Ruto)副大統領候補の当選の有効性を全員一致して認めた。ウィリー・ムトゥンガ(Willy Mutunga)最高裁長官は、「大統領選挙は、憲法および関連する全ての法律の条項に従って、自由で公正、かつ透明性のある確かな方法で行われた」と述べた。ケニヤッタ副首相は4月9日に大統領に就任する予定。

 ケニヤッタ副首相の主な対立候補だったライラ・オディンガ(Raila Odinga)首相は、最高裁の決定内容すべてに同意できるとは言い難いものの、自身の憲法への絶対的信頼は揺るがないと語り、最高裁の判断を受け入れると表明した。

 一方、オディンガ首相を支持する人々は、最高裁の判断は不当だとして各地で抗議行動を行った。AFPの特派員によると、ケニア西部キスム(Kisumu)では、抗議する人々が道路を封鎖。火を放ったり投石したりするなどして警官隊と衝突し、少なくとも2人が銃弾を受けて負傷した。(c)AFP/Helen VESPERINI