【3月29日 AFP】昨年12月に米コネティカット州(Connecticut)ニュータウン(Newtown)のサンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)で起きた銃乱射事件で、子供20人と職員6人を射殺したアダム・ランザ(Adam Lanza)容疑者(当時20)の犯行は、たった5分ほどの間に行われていたことが28日、捜査当局が公開した資料により明らかになった。

 資料は所々が黒塗りで、ランザ容疑者が自宅で母親の頭を撃って殺害した後、小学校で銃を乱射して自殺するに至った動機の手がかりとなる新たな情報は見当たらなかった。ただ、ランザ容疑者が銃を乱射しながら小学校に侵入してから自殺するまでの時間については、5分もかかっていなかったことが推測できるという。

 ランザ容疑者が小学校で乱射した銃はブッシュマスター(Bushmaster)製のライフルで、自殺に用いたのはグロック(Glock)製10ミリ口径の拳銃だった。このほかにもランザ容疑者は、SIGザウアー(SIG Sauer)製9ミリ口径の拳銃を携帯し、小学校に乗り付けた自家用車内からも弾丸がこめられた散弾銃が見つかっている。

 公開された捜査資料によると、ランザ容疑者と母親のナンシー・ランザ(Nancy Lanza)さんが暮らしていたニュータウン郊外の家には、膨大な銃のコレクションや弾薬があった。コレクションにはウィンチェスター(Winchester)ライフル、エンフィールド(Enfield)型ボルトアクション・ライフル、ルガー(Luger)拳銃などのほか、日本刀3本も見つかっている。

 これらの銃刀類は母親の名前で登録されていた。だが保管庫の扉にこじ開けた形跡が見られなかったことから、厳重に保管されていなかったことがうかがえる。またランザ容疑者に殺害された母親については、「2階主寝室のベッドの上に、あおむけに倒れた白人中年女性の死体があった」と書かれていた。

 捜査当局が押収した証拠物品には、ランザ容疑者の日記や暴力的描写も含まれる戦争をテーマにしたビデオゲーム「コール・オブ・デューティ(Call of Duty)」なども含まれていた。同容疑者の寝室とみられる部屋にあったパソコンは、ハードディスクが破壊されていたという。(c)AFP/Sebastian Smith