【3月29日 AFP】米グーグル(Google)の日本法人は28日、同社が提供する地図サービス「グーグルマップ(Google Maps)」で、2年前の東京電力(TEPCO)福島第1原発事故以降、立ち入りが制限されている福島県浪江町の街並みを疑似体験できるストリートビュー(Street View)機能を公開した。

 福島第1原発の20キロ圏内にある浪江町に住んでいた2万1000人の町民は、原発事故によってその全員が避難を余儀なくされた。4月1日には町内の一部区域で住民の短時間の立ち入りが可能となるが、そのほかの町内の大部分では今も高濃度の放射能汚染が残っており、人が住めるようになるは何年もかかる見通しだ。

 浪江町の馬場有(Tamotsu Baba)町長はグーグル日本法人のブログへの寄稿で、「ストリートビューによる発信が、未来の世代にも、東日本大震災と原子力災害が引き起こしたありのままの姿を伝えてくれることを願っています」「原子力災害からの復興には、長い年月と多くの人々の協力が必要です。しかし、私達はふるさとを取り戻すことを決して諦めません」と話している。

 浪江町のストリートビューは以下のアドレスから閲覧が可能。

http://goo.gl/VbxDY

(c)AFP/Harumi Ozawa