【4月1日 MODE PRESS WATCH】ベルリン出身で、現在は東京を拠点に活動を行う写真家アラム・ディキチヤン(Aram Dikiciyan)の写真展『OUTLANDS』が、東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催されている。

■ぼんやりとした感覚

 鮮明な夢を見ているのに、目覚めると眠りの中で描かれていたその全体像をぼんやりとしか思い出すことができない・・・。アラム・ディキチヤンの写真展『OUTLANDS』で展示される写真は、そんな曖昧で少し物悲しい感覚と甘美さを呼び起こす。会場はアラムがフィルムカメラで撮影したモノクロ写真の新作で構成されている。鑑賞者は懐かしさや美しさ、胸を刺すような痛みを覚え、離れたい気持ちや求める気持ち、さまざまな自分の中にある気持ちが問われる。

■辺境の地に生きて“感じる”こと

 公開に先駆けて28日に行われた内覧会では、シャネルのリシャール・コラス(Richard Collasse)社長とアラム本人が出席。アラムは「昨年はシャネル・ネクサス・ホールの展示に向けてテーマを設定し、そのテーマに沿って自分も生きてきた。衝動的な、発作的な瞬間や面白い瞬間、困難で暗く沈んでしまうような瞬間もあり、それぞれの瞬間を感じながら生きてきた。重要なポイントは辺境の地に生きて“感じる”ということ。東京に来て日本を感じて、旅をしながら過ごした非常に濃い一年を過ごした。それが作品として表現できたと思っています」と語った。

写真家アラム・ディキチヤンの写真展『OUTLANDS』は21日まで。

【イベント詳細】
展覧会名:『OUTLANDS』
会期:2013年3月29日(金)~4月21日(日)
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4階
開館時間:12:00~20:00 入館料:無料
電話:03-3779-4001
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