【3月24日 Relaxnews】21日に発表されたジャーナル「Human Nature」に掲載された米大学の研究によると、男性は生物学的に、親友の妻との性的関係に嫌悪感を持つ性質が備わっている可能性があることが分かった。

 ミズーリ州立大学(University of Missouri)の研究チームが行った研究では、成人男性が親しい友人の配偶者と話をする際に、男性ホルモン「テストステロン」の分泌量が減少していたことが確認された。すでに発表されている過去の研究でも、男性のテストステロン分泌量は、女性を魅了しようとする男性同士の競争に影響することが示されている。

 今回の研究を主導した人類学者のマーク・フリン(Mark Flinn)教授は、「友人のパートナーを追いかける機会は数多くあるかもしれないが、1回の機会あたりでみると、男性が不倫の関係を持ちかけることは比較的まれだ」という。

 研究チームは、人間は仲間同士の平和を維持するために、このように進化したと仮定している。教授は、「男性のテストステロン分泌量は一般に、性的パートナーとなりうる人や敵の恋人と話す際には増加する。しかし、友人同士における安定した関係が尊重される状況を維持するよう、男性のマインドが進化してきたことが、我々の研究によって示された」と説明した。

「テストステロンの分泌量に関する我々の発見は最終的に、人間がどのように協力関係を作るように進化してきたかを明らかにするものだ」という。

 テストステロンの分泌量については昨年、「男性は父親になることでテストステロンの分泌量が減少し、育児協力に生物学的に結びつけられている」との研究結果が報告された。

 別の研究では、友人同士の場合、男性が女性にひかれる方が、女性が男性にひかれることよりも多いことが確認されている。さらに男性は、女友達の自分に対する恋心を過剰評価する傾向があるという。(c)Relaxnews/AFPBB News