【3月22日 AFP】「登る詩人」を自称するフランスのバス運転手が21日、警備をかいくぐってパリ(Paris)の米大使館の屋根に上り、2時間後に消防隊員らに取り押さえられるという一幕を演じた。

 エルベ・クアスノン(Herve Couasnon)氏(54)は屋根の上からAFPにかけた電話で、中東訪問中のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に会って自分の履歴書を手渡し、平和について語りたいと話した。

 駆け付けた消防の救助隊が同大使館周辺を封鎖し、屋根の端の金属製の柵にまたがるクアスノン氏が転落した場合に備えて安全網を用意した。その後、はしごで上ってきた消防隊員らに身柄を確保された同氏は、特に抵抗することもなく地上に降り立った。

 クアスノン氏はこれまでに何度もスタントマンのような離れわざを演じてきた。2002年には当時のジャンピエール・ラファラン(Jean-Pierre Raffarin)首相が演説中の国民議会(下院)に侵入し、首相にトロフィーを手渡したところで警備員によって追い出された。クアスノン氏は湾岸戦争が行われていた1991年にも米大使館に登ったことがあると話している。(c)AFP