【3月22日 AFP】トルコの反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」の指導者で、現在服役中のアブドラ・オジャラン(Abdullah Ocalan)氏は21日、同組織に所属する戦闘員に対し、武装解除とトルコの領土からの撤退を指示し、停戦を宣言した。これにより、何万人もの犠牲者を出した30年に及ぶ武装闘争に終止符が打たれるのではという期待が高まっている。

 これに対し、オランダを訪問中のトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は、PKK戦闘員がこの呼び掛けに応じて攻撃を中止するなら、政府側も軍事攻撃を中止すると慎重な見方を示した。

 オジャラン氏は過去に少なくとも4回停戦を呼び掛けているが、いずれも政府側、あるいはタカ派の反トルコ政府グループが応じず、国内の暴力行為は激しさを増す一方だった。

 今回の停戦の呼びかけは、クルド人の新年祭「ネブロス(Newroz)」に合わせて行われた。ディヤルバクル(Diyarbakir)の街には新年を祝うためにトルコ全土から数万人のクルド人が集結した。(c)AFP/Nicolas Cheviron