【3月20日 AFP】英国の故ダイアナ元皇太子妃(Princess Diana)が所有していたドレス10着が19日、ロンドン(London)で競売にかけられ、総額86万2800ポンド(約1億2400万円)で落札された。

 競売にかけられた中には、1985年にチャールズ英皇太子(Prince Charles)と同妃が訪米した際、ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)大統領(当時)がホワイトハウス(White House)で夫妻のために催した公式晩さん会で、同妃が米俳優ジョン・トラボルタ(John Travolta)氏と踊った時に着用していたドレスも含まれた。

 最も注目された、このダークブルーのベルベットで作られたビクター・エデルスタイン(Victor Edelstein)氏デザインのドレスの落札価格は、24万ポンド(約3443万円)だった。

 映画『サタデー・ナイト・フィーバー(Saturday Night Fever)』のサウンドトラック「ユー・シュッド・ビー・ダンシング(You Should be Dancing)」に合わせてトラボルタ氏と踊るダイアナ妃の写真が有名になったことで、このドレスも永遠のものになったとされる。

 競売会社のケリー・テーラー・オークションズ(Kerry Taylor Auctions)によると、このドレスを落札したのは英国人の男性。「妻を元気づけるための」サプライズの贈り物として購入したという。

 これらのドレスは1997年、チャリティーのために同妃が行ったオークションで、米フロリダ州の会社経営者だったモーリーン・ロレック(Maureen Rorech)氏が購入した。同妃が仏パリ(Paris)で交通事故により死去したのは、このオークションのわずか2か月後だった。

 ロレック氏はその後、破産を申請。所有していた同妃のドレス14着を、2011年にカナダで行われたオークションに出品した。だが、ケリー・テーラーの広報担当によると、最低競売価格が「法外に高い」として、買い手が付いたのは4着のみだった。

 今回のオークションに出品されたのは、その残り10着。2万4000~24万ポンド(約344万~3443万円)で落札され、うち2着は英国の「有力な」博物館の手に渡ったという。(c)AFP