【3月18日 Relaxnews】フランス・パリ(Paris)に6月、初の「日本酒テイスティングサロン」が2日間限定でオープンする。欧米の消費者にとってはまだ神秘に満ちた日本酒の世界を広く知ってもらおうとの試みだ。

 仕掛け人はパリの和食店「Sakebar」と、レストラン格付け本「ミシュランガイド(Michelin Guide)」で1つ星を獲得した和風フレンチレストラン「Sola」のオーナーたち。日本酒専門のテイスティングサロンは「欧州大陸初」と自負する。

 サロンでは味覚への探求心あふれるフランス人のため、蔵元や販売業者、利き酒のプロといった腕利きの日本酒の専門家たちを日本から招き、討論会やワークショップ、会議などを開催する。日本酒の微妙な風味の違いや奥深さ、飲み方への理解を深めてもらうのが狙いだ。

 討論会では、「日本酒とフランスの美食」「意表をつく日本酒と料理の組み合わせ」などのテーマが企画されている。サロンの開催は6月21日と22日で、参加費は10ユーロ(約1200円)。

■パリの和食店は破竹の勢い

 和食文化の人気が高いパリで日本酒サロンが登場することには、それほど驚きはない。いまや市内には、ビストロやカフェに肩を並べるほど数多くのすし店がパリっ子たちのラブコールに応じて次々と開店しているのだ。

 例えば、1988年に第1号店を開店した「プラネット・スシ(Planet Sushi)」は、今では60店舗を展開。さらに35店舗を新規開店する計画があり、モロッコのカサブランカ(Casablanca)やスペインのイビサ(Ibiza)島、米国のマイアミ(Miami)にまで手を広げる勢いだ。

 同様にパリに本店を置く「スシショップ(Sushi Shop)」も、仏国内のどこへ行っても支店を見かけるほどで、ベルギー、スイス、スペイン、イタリア、米国にも店舗を展開する。

 日本酒に対する関心は、パリだけでなく英ロンドン(London)でも高まっており、日本酒ソムリエ協会(Sake Sommelier Association)という団体が毎月、高級百貨店ハロッズ(Harrods)でテイスティング会を開いている。(c)Relaxnews/AFPBB News