【3月16日 AFP】フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)前大統領夫人で元スーパーモデルのカーラ・ブルーニ(Carla Bruni-Sarkozy)さんが、このたび発表した新アルバムの中で、現大統領のフランソワ・オランド(Francois Hollande)氏を間抜けで品のない「ペンギン」と揶揄(やゆ)しているかにもとれる曲を歌っている。

「Le Pingouin(ペンギン)」と題されたこの曲の歌詞は、15日に公開されるとすぐに、オランド大統領に対する攻撃として解釈されるようになった。

「彼は王のそぶりをしているけれど、私は知っている。ペンギンは王の品格を持っていない」

「ねえ、ペンギン!もしいつの日か私と出会うなら、教えてあげる。私の手に接吻することを」

 仏メディアは、この歌詞がオランド氏がサルコジ氏から大統領を引き継いだ当日に見せた冷たい態度を暗示したものだとみている。オランド氏は、エリゼ宮(Elysee Palace、大統領府)を去るサルコジ夫妻を車まで見送らなかったのだ。

 フランス語で「ペンギン」という言葉は、不器用で間抜けな人物を指す時に使われる。

 英ロックバンド「ローリング・ストーンズ(Rolling Stones)」のリードボーカル、ミック・ジャガー(Mick Jagger)さんとの交際歴もあるブルーニさん。4月1日に発売予定の新アルバム「Little French Songs」には「ペンギン」のほか、ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズ(Keith Richards)さんとその長年の恋人アニタ・パレンバーグ(Anita Pallenberg)さんのドラッグにあふれたライフスタイルについて歌った「Chez Keith et Anita(キースとアニタの家で)」という曲も収録されている。

 ブルーニさんは夫のサルコジ氏の大統領任期中、音楽活動を休止していたため、このアルバムは2008年の「Comme Si De Rien N'Etait」以来、5年ぶりの新作になる。(c)AFP