【3月13日 AFP】欧州北西部を12日、晩冬の暴風雪が襲った。主要な空港で数百便が欠航となり、英国と欧州大陸を結ぶ高速鉄道ユーロスター(Eurostar)にも運休が相次ぐなど、空と陸の交通に大きな乱れが生じた。

 春分を8日後に控えての季節外れの降雪で、最も大きな被害が出たフランスでは広範囲にわたって停電が発生、数千人に影響が及んだほか、路上では数百台の車が立ち往生した。そのほかドイツ、英国、ベルギー、オランダでも、大きな混乱が報告されている。

 欧州で3番目の規模のハブ空港、ドイツ・フランクフルト(Frankfurt)空港では大雪により、滑走路が一時完全に閉鎖されたが、12日午後遅くになって2本の利用が再開された。

 仏パリのシャルル・ドゴール空港(Charles de Gaulle International Airport)とオルリ空港(Orly Airport)はフライトの約25%をキャンセル。英ロンドン~パリ間のユーロスター、パリ~ベルギー・ブリュッセル間を結ぶ高速鉄道タリス(Thalys)をはじめ、フランス北部の高速鉄道はすべての路線が運休した。

 また、仏・ノルマンディ(Normandy)地方とブルターニュ(Brittany)地方では、車に乗っていた2000人以上が大雪で身動きがとれなくなり、緊急避難所で一夜を過ごした。

 最も多い所で約30センチメートルの積雪を記録し、1メートルもの高さになる吹きだまりができたフランス北部と北西部では、約8万世帯が停電に見舞われた。北部地域の一部では、学校も休校になった。(c)AFP/Michael Mainville