【3月11日 AFP】財政難にあえぐブルガリア正教会の聖職者が、教会の電気料金を工面するために自らが所有するロレックス(Rolex)製の金の腕時計を売りに出した。ただ不況に見舞われている同国では買い手が見つからなかった

 南部の都市プロブディフ(Plovdiv)にあるセント・マリナ(Saint Marina)教会では2月末、電気料金として3000レバ(約19万円)が請求され、この電気料金を払うために、ニコライ府主教が所有する時計を競売に出品した。ただ提示価格1万1600レバ(約74万円)という高額が影響し、入札がないまま10日に入札期限が切れた。

 国の次に資産を有しているとされるブルガリア正教会だが、最近は財政難で公共料金の支払いにも困っているのが現状だ。

 ブルガリアの電気料金は2012年12月から今年1月にかけて2倍以上に跳ね上がった。これに反発した市民の抗議により、ボイコ・ボリソフ(Boyko Borisov)首相は2月、内閣総辞職に追い込まれた。 (c)AFP