【3月6日 AFP】ケニア大統領選挙は5日、開票作業が行われ、人道に対する罪で国際刑事裁判所(ICC)に訴追されているウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)副首相がライバルのライラ・オディンガ(Raila Odinga)首相をわずかにリードしている。

 2007年の大統領選では、選挙結果をめぐって流血の部族間抗争が起き、1100人以上が死亡、60万人以上が避難生活を余儀なくされた。オディンガ首相は、5年前の大統領選で勝利を盗まれたと主張している。

 4日の選挙で国民は平穏に投票したが、最終結果にどのような反応が起きるかが地域大国ケニアの安定にとって鍵となる。現地有力紙デイリー・ネーション (Daily Nation)は、「今回の選挙は転換点となるものであり、その結果はわが国が文明国家として前進するかどうかを決定する」とし、すべてのケニア人は「選挙結果を受け入れる用意」を持たねばならないと述べている。

 投票終了24時間後に全投票所約3万2000か所の40%からナイロビ(Nairobi)の全国集計センターに送られてきた部分開票の結果、登録有権者数1430万人のうち、これまで500万票が有効票として集計された。

 現地時間5日午後5時15分(日本時間同午後11時15分)現在、ケニヤッタ副首相の得票率は有効投票の53%で得票数は約270万票。一方オディンガ首相は同41%の212万票だが、その差はまだ容易に覆る可能性がある。

 また無効票は投票総数の5%にあたる32万票と驚くほどの数に上り、第3位につけているムサリア・ムダバディ(Musalia Mudavadi)副首相の現時点の得票率である3%未満を上回っている。(c)AFP