【3月5日 AFP】成功すれば史上初となる冬季南極大陸横断の挑戦中に凍傷にかかり、探検隊から離脱した英冒険家のラノフ・ファインズ(Ranulph Fiennes)氏(68)が4日、英国に無事帰還した。ロンドン(London)のヒースロー空港(Heathrow Airport)で記者会見した同氏は、包帯で何重にも巻かれた手を見せるとともに、南極に残した探検隊の支援を誓った。

 ファインズ氏は探検隊を離脱したことについて、「非常に悔しい」と述べつつ、残る5人の隊員は必ずや今回の試みを成功させるだろうと語った。これからは、探検隊が目標とする1000万ドル(約9億3500万円)の寄付金集めに取り組んでいくという。

 ファインズ氏は南アフリカで左手の凍傷の治療を数日間受けた後、ヒースロー空港に帰還。「私はこぼれたミルクや割れた爪にくよくよするような性格ではない。今回の探検は5年前に始めた取り組み。フルタイム、無給でこれだけに取り組んできた。とても悔しいが、避けられないことだった」と記者団に語った。

「これからは、探検隊(の支援)に全力を尽くす。探検隊はもちろん、挑戦を続ける」

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