【2月28日 AFP】仏通信社AFPのツイッター(Twitter)アカウント「@AFPphoto」が27日、ハッキング攻撃を受け、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を支持するオンライン活動家グループが犯行声明を出した。

 AFPの写真用ツイッターアカウント「@AFPphoto」がハッキングされたのはグリニッジ標準時(GMT)で26日午後4時45分(日本時間27日午前1時45分)ごろ。ハッキングはAFPがアカウントを一時的に停止するまでおよそ1時間続いた。その間ハッカーが投稿した画像の大半はシリア紛争関連のもので、AFPはハッキングされた時間内に投稿された画像はAFPが発信したものではないとの声明を発表した。

 このハッキングについて、「シリア電子軍(Syrian Electronic Army)」との名で知られるオンライン集団が、ツイッターでAFPアカウントを乗っ取ったと表明。シリアで起きていることについて「捏造(ねつぞう)ニュースを報道している」と中東や欧米メディアをウェブサイト上で非難し、そうした意図的な活動から「シリアのアラブ人」を守ると主張している。

 シリア電子軍は過去にも、アラビア語ニュース専門衛星放送「スカイニューズ・アラビア(Sky News Arabia)」、携帯向けニュース「アルジャジーラ・モバイル(Al-Jazeera Mobile)」、中東諸国政府などのウェブサイトについてハッキングの犯行声明を出している。

■前日にはフィッシング攻撃も

 AFPはツイッターのハッキング攻撃を受ける前日の25日にも、「フィッシング」被害にあっている。

 フィッシングの手口は、AFP従業員らをAFPの偽装サイトに誘導しログインするよう仕向け、個人情報やパスワードを盗みだそうとするもの。攻撃は現在も続いているとみられるが、AFPのセキュリティ対策チームが撃退に成功し、これまでのところ被害の報告は出ていない。

 AFPが受けたツイッターアカウントのハッキングとフィッシング攻撃について、関連性の有無は現在のところ分かっていない。(c)AFP