【2月25日 AFP】インド洋のモーリシャス島の下に微小大陸が潜んでいる痕跡を発見したとする研究論文が、24日の英科学誌ネイチャージオサイエンス(Nature Geoscience)に掲載された。

 モーリシア(Mauritia)と名付けられたこのスラブ(大陸プレート)は、マダガスカルがインドから分かれた6100万~8300万年前ごろに形成されたとみられる。やがて分裂し、分厚い溶岩の堆積物の中に消えていったと考えられるという。

 研究チームは、モーリシャスの砂浜の砂を分析し、6億6000万~20億年前のジルコンが含まれていることを突き止めた。ジルコンは900万年前の火山岩から形成された砂の中に埋もれていたという。

「ジルコンは、モーリシャス島の下に微小大陸が存在していることを示唆している。近年の火山活動によってその破片が地表に出てきたのだ」と研究チームは説明。またインド洋の海底には、超大陸パンゲア(Pangea)が現在の大陸に分かれる過程で存在したものの、やがて海に沈んだ大地の形跡が多く眠っているかもしれないと述べた。

 パンゲアはおよそ2億年前に分かれ始め、南のゴンドワナ(Gondwana)大陸と北のローラシア(Laurasia)大陸に分裂した。さらにゴンドワナは、8000万~1億3000万年前にマダガスカルとオーストラリア、南極、インドに分かれた。

 今回の研究は、マダガスカルとインドが分かれた際に、モーリシアも分離したことを示唆している。(c)AFP