【2月22日 AFP】匿名の送り主から金の延べ板を贈られた宮城県石巻市の石巻魚市場の須能邦雄(Kunio Sunow)社長が22日、AFPの取材に応じ、重さ1キロの延べ板2本を披露した。贈り主は2週間たった今も不明のままだ。

 今月8日に郵送された荷物の中からこの延べ板を発見し、とても驚いたという須能社長。善意の主の正体は明らかにしなくても構わないと述べつつ、感謝の気持ちは伝えたいとして、大津波で被災した魚市場が再建されたら、ぜひ招待したいと語った。石巻魚市場は2015年初頭の営業再開を目指している。

 石巻では他にも、中心市街地の再建を支援する「街づくりまんぼう」など複数の団体に金の延べ板が届けられており、総額ではおよそ2800万円相当に上るという。いずれも長野県から小包で発送されており、「支援品」という一言だけが添えられていた。「街づくりまんぼう」の大森盛太郎(Seitaro Omori)さんは、小包に書かれた手書きの文字は全て同一人物の筆跡ではないかと、AFPの取材に述べている。

 東日本大震災では1万9000人近くが犠牲になった。石巻市では3000人を超える人が亡くなっている。(c)AFP