【2月21日 AFP】ドーピングにより自転車競技からの永久追放処分を受けたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏が20日、今後は米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping AgencyUSADA)が行うドーピング違反の調査には協力しないと発表した。他機関の調査には進んで協力する意向を示している。

 今回の発表により、アームストロング氏が世界反ドーピング機関(World Anti-Doping AgencyWADA)から科されている永久追放処分が軽減される見込みはかなり低くなった。一方でUSADAも、他の違反者の調査を進めるにあたって、今後同氏からの協力を得ることは難しくなった。

 アームストロング氏は弁護士のティム・ハーマン(Tim Herman)氏を通じて発表した声明で「調査に全面的に協力する意思を持っており、その準備はすでにできている」と述べ、「ほぼ欧州でのみ行われているスポーツである自転車ロードレース。それに関しての調査を行うために設置された国際法廷には自ら出頭し、すべての質問に答えるつもりだ。我々は国際的な調査努力が実を結ぶことを願っており、成果を高めるためには協力を惜しまない」と述べた。

「一方で、いくつの理由から、USADAの調査には参加しない。USADAは自転車競技に関しての法的権限を持たない。そして競技人口のほとんどを調査していないにも係わらず、その中の特定の個人のみを槍玉に挙げることだけを目的に、米国内での起訴を試みている」

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