【2月20日 AFP】ニュージーランドの北島で前週末、繁殖地から2000キロメートルもの距離をさまよい漂着したとみられる若いロイヤルペンギンが保護され、「ハッピーフィート・ジュニア(Happy Feet junior)」と名付けられた。

 ペンギンは首都ウェリントン(Wellington)南方の海岸で発見され、市内の動物園に運び込まれた。発見当時、栄養失調と腎不全を患い、瀕死の状態だったという。

 ウェリントン動物園(Wellington Zoo)の獣医師、リサ・アルジラ(Lisa Argilla)氏は、亜南極地域のマックォーリー島(Macquarie Island)の繁殖地を昨年2月に離れ、海流に乗って餌を食べながら北島に流れ着いたのではとみている。

 同国には2011年にも別のペンギンが漂着し、2006年に公開された同名の人気映画にちなみ「ハッピーフィート(Happy Feet)」と名付けられ、世界中で話題となった。

 初代ハッピーフィートは8週間にわたり保護された後、南極海に放された。しかし体に取り付けられていた追跡装置からの信号が数日後に途絶えたことから、サメに襲われた可能性が指摘された。

 アルジラ氏は今回見つかったジュニアについて、回復した後にロイヤルペンギンが時折目撃される南島沖に放ち、自力で故郷に戻らせるつもりだと述べた。「(ロイヤルペンギンは)優れた方向感覚を持っているので、問題ないでしょう」

(c)AFP