【2月20日 AFP】インドネシアのリンチャ(Rinca)島にあるコモド国立公園(Komodo National Park)で19日、観光客を案内していた男性ガイド(25)が世界最大のトカゲ、コモドオオトカゲに襲われ、脚を縫うけがをする事件があった。この国立公園では2週間前にも職員2人が襲われたばかり。

 4人のインドネシア人観光客を連れてトレッキングをしていたガイドは、コモドオオトカゲの巣の前を通りかかった際、体長2メートルを超える個体に襲われた。リンチャ島はコモドオオトカゲが生息する2島のうちの一つで観光客が多く訪れている。

 公園管理職員はAFPの電話取材に、「(ガイドは)棒を使って自分の身を守ろうとしたが、トカゲの方が力が強く、動きが速かったため、右ふくらはぎをかまれた」と語った。同僚の話によると、ガイドは近くのフローレス(Flores)島の病院に運ばれて傷の縫合手術を受けたという。

 コモドオオトカゲの主食は、大型哺乳類や爬虫類、鳥など。その狩りの方法についてはごく最近まで、獲物にかみついた後、唾液に含まれる有毒バクテリアで獲物が弱まるか、死ぬのを待つと考えられていた。しかし最近の研究で、コモドオオトカゲの顎には非常に高度に発達した毒腺があり、かまれると、まひやけいれん、出血によるショックを引き起こすことが分かっている。

 コモド国立公園では今月上旬、職員2人が1匹のコモドオオトカゲに襲われて重傷を負い、病院へ搬送された。(c)AFP