【2月15日 AFP】(一部更新)ロシア・ウラル(Ural)地方のチェリャビンスク(Chelyabinsk)で15日朝、落下してきた隕石が上空で爆発し、降り注ぐ隕石片や衝撃波で窓ガラスが割れるなどして住民はパニック状態に陥った。ロシア非常事態省によると、主に割れたガラス片などで474人が負傷し、うち14人が重傷だという。

 地元の非常事態当局は、「午前9時20分(日本時間午後2時20分)ごろ、チェリャビンスク上空で尾を引いて猛スピードで飛ぶ物体が確認された。2分もたたず、2回の爆発が起きた」と発表した。チェリャビンスクや周辺の複数の町に被害が出ているという。これに先立って同当局は、「ウラル地方の上空で隕石が分解し、一部が低大気層で炎上した」との声明を出していた。周辺の放射線レベルに変化はないという。

 この隕石が、グリニッジ標準時(GMT)の15日午後7時24分(日本時間16日午前4時24分)に地球に最接近するとみられている小惑星「2012 DA14」と関係があるかどうかは不明。

 ロシア国営テレビは、現地時間午前9時(日本時間午後2時)ごろ、青空に少なくとも2回、明るい閃光(せんこう)が走り、朝の通勤時間帯のチェリャビンスク市内の道路で車の流れが止まる様子を放映。さらに、屋根や壁が破壊された工場や、顔から血を流した人や背中をけがした子供の映像、「とても明るい閃光が走って、2~3分後に衝撃波がきてびっくりした」「飛行機かと思った」という目撃者の証言なども伝えた。

 動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)にも、恐怖に驚きあわてる地元の人々や、車両が次々と急停止する様子を捉えた動画が投稿された。(c)AFP/Dmitry Zaks and Stuart Williams