【2月12日 AFP】生け捕りにされた世界最大のワニとしてギネス世界記録(Guinness World Records)に認定されていたフィリピンのワニが死んだことを受けて、オーストラリアのワニ「カシウス(Cassius)」が世界最大のタイトルに返り咲いた。カシウスの飼育員は12日、ビジネスにとって良いことだと期待を膨らませた。

 カシウスは全長5.48メートルのワニ。10日に死んだ体長6.17メートルのワニ「ロロン(Lolong)」が1年5か月前に生け捕りにされる前までは、世界記録を保持していた。現在はオーストラリアのクイーンズランド(Queensland)州の島にある施設で飼育されている。

「ギネス世界記録はロロンが死んですぐにわれわれに連絡してきた」と語るのは、マリンランド・メラネシア(Marineland Melanesia)でカシウスの世話をしているビリー・クレイグ(Billy Craig)氏。「世界記録が戻ってくると言われた。ビジネス的には間違いなく良いね」と今後の展望に期待を寄せる。

「標識を『生け捕りにされたオーストラリア最大のワニ』に変えていたから、オーストラリアの文字を取って『世界最大の』に戻せるね」(クレイグ氏)

 カシウスは推定110歳。26年前に北部特別地域(Northern Territory)の川で船を襲い、船外機にかみついたところを捕獲された。マリンランド・メラネシアを創設したジョージ・クレイグ(George Craig)氏がカシウスを購入し、3000キロの車旅でグレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)にあるグリーン島(Green Island)に連れてきた。以来飼育下にある。(c)AFP