【2月4日 AFP】英中部レスター(Leicester)市内の駐車場の下から2012年9月に見つかった人骨についてレスター大学(University of Leicester)の考古学チームは4日、中世のイングランド王、リチャード3世(Richard III)のものと断定したと発表し、頭蓋骨の写真を公開した。

 研究を主導した考古学者のリチャード・バックリー(Richard Buckley)氏は「合理的疑いの余地なく、グレーフライアーズ(Grey Friars)教会跡で見つかった人骨は、プランタジネット(Plantagenet)朝最後の国王であるリチャード3世のものだ」と記者会見で述べた。

 1483年に即位したリチャード3世は、1485年のボズワースの戦い(Battle of Bosworth)で戦死した。死亡当時32歳だった。遺体はレスターにあったグレーフライアーズ教会のフランシスコ会修道院に埋葬されたとみられているが、1530年代に教会が取り壊された後、その場所はレスター大のチームが駐車場の下に埋まっている教会跡を発見するまで分からなくなっていた。

 教会跡から発掘された人骨は、背骨が曲がっており矢尻が刺さっていたほか、頭蓋骨には複数の殴打痕があるなど、リチャード3世のものである可能性を示していた。研究チームは、リチャード3世の一番上の姉アン(ヨーク家のアン、Anne of York)直系の子孫であるマイケル・イブセン(Michael Ibsen)さん(55)のDNAを採取し、人骨のDNAと比較分析していた。(c)AFP