【2月4日 AFP】イスラエルのエフド・バラク(Ehud Barak)国防相は3日、1月30日にシリアの首都ダマスカス(Damascus)近郊の軍事施設が空爆されたことについて、それまでの沈黙を破り、イスラエル軍が行ったと暗に認める発言をした。

 ドイツで開かれているミュンヘン安全保障会議(Munich Security Conference)に出席したバラク国防相は記者団に今回の空爆について、「われわれが何かを語るとき、それは言葉通りの意味だということを示す新たな証明だ」と発言。「アサド(シリア大統領)が倒れるときにシリアの高性能兵器がレバノンのヒズボラ(Hezbollah)の手に渡るのは許さないと、われわれは言ってきたはずだ」と付け加えた。

 ヒズボラは、イスラエルと敵対するイランが支援するイスラム教シーア派原理主義組織。イスラエルは2006年夏にレバノンに侵攻してヒズボラと交戦、双方に多数の犠牲者が出た。

 匿名を条件に語った米高官によれば、今回の空爆ではシリア軍の地対空ミサイルや、化学兵器が保管されていた軍事施設が標的にされたという。

 一方、国営シリア・アラブ通信(SANA)によるとシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領は3日、イスラエルがシリアの「不安定化」を画策していると非難するなど、シリア側は報復措置も辞さない構えを見せている。(c)AFP