【2月1日 AFP】家事を多く引き受ける既婚男性は、性生活の頻度が低いことを示した研究論文が、1月30日に米学術誌「アメリカン・ソシオロジカル・レビュー(American Sociological Review)」に発表された。

 料理や掃除、買い物といった伝統的に女性が担当する家事に割く時間が多い夫は、庭仕事や自動車のメンテナンス、勘定の支払いなど、男性的とされる役割をこなす夫と比べて性生活の頻度が低かったという。

「Egalitarianism, Housework, and Sexual Frequency in Marriage(結婚における平等主義と家事、性生活の頻度)」と題された論文は、スペインの研究チームが米国の全国家族調査(National Survey of Families and HouseholdsNSFH)のデータを基に行った調査をまとめたもの。

 調査対象とされた異性愛の夫婦では、調査前の1か月間の性生活の平均回数は夫が5.2回、妻が5.6回だった。だが伝統的な家事分担を行う夫婦では、男女ともにこれを上回ることが分かった。

 論文の主執筆者、マドリード(Madrid)にあるフアン・マルチ研究所(Juan March Institute)高等研究センター(Center for Advanced Studies)のSabino Kornrich氏はこの研究結果について、「伝統的な男女らしさを示すことが、性欲と性活動の質を高めることにとっては重要だ」と述べている。

 だが同時に研究チームは、夫が家事を拒否することは夫婦間の衝突を増加させる恐れがあるとも述べている。先行研究では、妻の結婚に関する満足度は、伝統的に男女のどちらも行う家事に夫も参加しているかどうかに左右されることが示されているという。(c)AFP