【1月31日 AFP】「議会は行動しなくてはならない」――米アリゾナ(Arizona)州トゥーソン(Tucson)で2011年1月に起きた銃乱射事件で頭部に重傷を負い、奇跡的に回復した民主党のガブリエル・ギフォーズ(Gabrielle Giffords)元下院議員が30日、米上院司法委員会の銃規制に関する公聴会に出席し、まん延する銃暴力問題の解決へ結束するよう懸命に訴えた。

 夫のマーク・ケリー(Mark Kelly)元宇宙飛行士に付き添われたギフォーズ氏は、この日の「サプライズ証人」。けがの後遺症がうかがえるややぎこちないゆっくりとした口調で、「暴力は大きな問題だ。あまりにも多くの子供たちが犠牲になっている」と指摘すると、「何らかの行動をしなくてはならない。困難ではあるが、今こそ行動すべき時だ」「大胆に、勇敢になってほしい。米国民はあなた方を頼りにしている」と議員たちに呼び掛けた。

 ケリー氏によると、同氏とギフォーズ氏は銃犯罪の被害者として証言したわけではなく、銃所有者として、また「銃による暴力問題を認識し議会の行動を望む2人の分別ある米国人として」証言に臨んだという。2人とも所有する銃を手放す意思はなく、銃を所有する権利も主張し続ける意向だが、「権利には責任が伴うものだ」とケリー氏は述べた。

 一方、公聴会には全米ライフル協会(National Rifle AssociationNRA)の幹部も同席。国内の全ての学校に武装した警官を配置すべきとの考えを改めて強調した。(c)AFP/Michael Mathes