【1月29日 AFP】兵士としてイラクに派遣され、2009年に道路脇に仕掛けられた爆弾で四肢を失った男性に両腕を移植する手術が成功したと、米ジョンズ・ホプキンス病院(Johns Hopkins Hospital)が28日、発表した。

 両腕の移植手術は非常に複雑で、2008年にドイツで初めて成功した。米国での成功例はこの男性を含めて7人だけだという。

 手術では、死亡したドナー(臓器提供者)の骨髄細胞注入など、移植された腕への拒絶反応を防ぐための革新的な移植技術が用いられた。

 病院の発表によると、これまでのところ感染症や臓器障害などの合併症の原因となる拒絶反応の防止と免疫抑制剤の量を減らすことには成功しているという。

 ジョンズ・ホプキンス病院は29日に記者会見を開いて、担当医らと手術を受けた兵士が移植手術の詳細を発表する。この兵士は米軍再生医療研究所(Armed Forces Institute of Regenerative MedicineAFIRM)が資金を出す抗拒絶反応療法の研究への参加にも同意している。(c)AFP