【1月29日 AFP】米国では健康状態を記録したり管理したりするためのスマートフォン(多機能携帯電話)向けアプリケーションが豊富に用意されているものの、実際に利用している人はごくわずかであることが、28日発表された調査結果で分かった。

 米独立系調査機関ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が実施した調査によると、調査対象者のうち、体重や食事、運動習慣といった健康のバロメーターとなるものの記録や、糖尿病などの慢性疾患の観察を目的としたアプリを利用していたのはわずか7%だった。調査を率いたスザンナ・フォックス(Susannah Fox)氏は「驚くべき結果。2010年から健康アプリに関する調査を実施しているが、利用率はここ3年間ほぼ横ばいが続いている」「アプリや技術の面では利用率はまだ低い」と話した。

 市場には体重や血圧の管理、妊娠、血糖値、糖尿病や投薬の記録に役立つ多くの新しいアプリが登場しているが、今回の調査の結果、消費者は健康に関するスマートフォンの技術に飛びつきにくいことが示唆された。フォックス氏はAFPに「消費者は選択肢があふれ返るフードコートに立たされ、食欲を失っているようだ」と語った。

 スマートフォン利用者のうち健康関連アプリをダウンロードしたのは19%。ただ、これらのアプリは必ずしも特定の健康状態を監視するために使われているわけではないという。 (c)AFP