【1月28日 AFP】西アフリカのマリでイスラム武装勢力への攻撃を続けるフランス軍は27日、武装勢力が支配していた町を次々と奪還し、同国北部の世界遺産都市トンブクトゥ(Timbuktu)へ向けて進軍した。

 仏軍は26日、マリ軍と共に北部の主要都市ガオ(Gao)を奪還した。ガオはフランスによるマリへの軍事介入が始まった今月11日以降に仏軍とマリ軍が奪還した6つの町の中で最も大きい。

 ガオは、マリ北部を過去10か月間実効支配してきたイスラム勢力の一つでアルカイダに近い「西アフリカ統一聖戦運動(MUJAO)」の拠点となっていた。

 またマリ軍情報筋によれば、仏軍は26日夜から27日朝にかけて、首都バマコ(Bamako)から1500キロ北にあるキダル(Kidal)を空爆し、キダルを支配していた国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力「アンサール・ディーン(Ansar Dine、「信仰の守護者」の意)」の幹部の家を破壊したという。

 フランスのジャンマルク・エロー(Jean-Marc Ayrault)首相は、現在ガオ周辺にいる仏軍が「すぐにトンブクトゥの近くまで」進軍するだろうと語った。トンブクトゥはかつて交易の要所として栄えた砂漠都市で、イスラム世界の学問の中心地でもあった。イスラム教の聖人333人が埋葬されているともいわれる。(c)AFP/Serge Daniel