【1月23日 AFP】22日投開票のイスラエル総選挙(比例代表制、定数120)は、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相率いる与党リクード(Likud)と極右政党わが家イスラエル(Yisrael Beitenu)の右派統一会派「リクード・わが家(Likud-Beitenu)」が過半数をわずかに超える議席を確保する見通しになった。

 イスラエルの主要テレビ局3社の出口調査によると、リクード・わが家が現有の42議席から減らして31議席を獲得する見通し。

 選挙戦で経済問題を訴えた中道政党のイエシュ・アティド(Yesh Atid、ヘブライ語で「未来がある」という意味)が予想外の強さを見せて18~19議席で第2党に、中道左派の労働党が17議席で第3党になる情勢。第3党になると予想されていた極右宗教政党ユダヤの家(Jewish Home)は12議席にとどまるとみられる。

 イスラエルの制度では最多得票の政党が連立政権を組むとは限らないが、ネタニヤフ首相が次の政権を担うという見方が広がっている。投票締め切りの直後、ネタニヤフ首相は交流サイトのフェイスブック(Facebook)で有権者に感謝するとともに、「可能な限り幅広い連立政権」を作ると述べた。

 投票前の世論調査では一貫してネタニヤフ氏の続投が予想されており、専門家の間では次の政権は右寄りの姿勢を強めるという見方も出ていたが、出口調査の結果からは次期政権は中道右派になる可能性が高い。

 開票にはイスラエル兵が投じた票も含める必要があるため、最終結果が出るまでは1週間ほどかかる。(c)AFP/Fanny Carrier