【1月20日 AFP】アルジェリア南東部イナメナス(In Amenas)の天然ガス関連施設で発生した人質拘束事件で、同国軍は19日、最終作戦を実行した。拘束されていた外国人のうち7人が、武装勢力によって処刑されたとみられる。

 アルジェリア内務省の発表によると、16日に発生したこの事件により、人質21人が犠牲になった。また、武装勢力側はガス施設を制圧して数百人の人質を拘束する前にも、バスに乗っていた英国人とアルジェリア人の合わせて2人を殺害していたとされる。

 武装勢力側には32人の死者が出た。一方、軍の特殊部隊により、アルジェリア人685人と外国人107人が救出された。

 犠牲者には英国人、フランス人、ルーマニア人、米国人などの外国人が含まれるが、正確な人数は現在のところ確認されていない。また、日本人を含む多くの外国人が行方不明のままだ。

 北アフリカで活動する国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のイスラム武装組織を率いていたアルジェリア人のモフタール・ベルモフタール(Mokhtar Belmokhtar)元司令官が主導するとみられる今回の事件について、国営アルジェリア通信(APS)が政府関係者の話として伝えたところによると、犯行グループにはニジェールから来たという人物も含まれており、グループは機関銃、攻撃用ライフル、ロケット発射装置、ミサイルなどで武装していた。

 このほか、一時拘束され、解放されたアルジェリア人運転手のIba El Haza氏が17日にAFPに語ったところでは、犯行グループには複数のアラビア語の方言を話す者たちがおり、英語を話す人物もいたとみられる。「話し方から、エジプト人とチュニジア人、アルジェリア人がそれぞれ1人ずついた。英語か何かの外国語を話す者もいた」という。

 El Haza氏は犯行グループから、「アルジェリア人でイスラム教徒のおまえは今回の事件と無関係のため、解放する。我々の狙いは外国人だけだ」と言われたという。(c)AFP/Amal Belalloufi