【1月18日 AFP】米ハリウッド女優からモナコ大公妃となった故グレース・ケリー(Grace Kelly)を女優ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)が演じる新作映画『Grace of Monaco』について、事実を美化した作り話だと、現モナコ元首のアルベール2世公(Prince Albert II)ら前公妃の子どもたちが非難している。

 グレース・ケリーは1956年に故レーニエ3世公(Prince Rainier III)と結婚しモナコ公妃となったが、1982年に事故死した。フランスのオリビエ・ダアン(Olivier Dahan)監督による『Grace of Monaco』は、1962年の6か月間の出来事をニコール・キッドマンと英俳優ティム・ロス(Tim Roth)の主演で描いたもの。課税制度をめぐるフランスとの緊張関係や、サスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)がグレース前公妃に女優カムバックを勧めたエピソードなどが盛り込まれている。

 しかし、アルベール2世は妹のカロリーヌ公女(Princess Caroline)、ステファニー公女(Princess Stephanie)と共同で、映画の脚本は自分たちの母親について事実を正しく描いていないと批判する声明を発表。「事実が不必要に美化されて書き換えられている。歴史的事実に関する重大な誤りも散見され、完全に創作された場面が続いている」と不満を並べた。

 モナコ公室は脚本を受け取った際に数か所の修正を求めたが、要請は作品に反映されなかったという。

 映画は昨年9月~12月にモナコ、南仏、イタリアで撮影された。プロデューサーのピエールアンジェ・ルポガム(Pierre-Ange Le Pogam)氏はAFPの取材に、制作にあたってはモナコ公室からも確認を取っているが、そもそも『Grace of Monaco』はフィクションの前提で制作された映画で、公室の要求全てを受け入れはしなかったと説明している。(c)AFP