【1月17日 AFP】ロシアのセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相は14日、同国の兵士の間で100年前から続けられてきた、靴下の代わりに布を足に巻く習慣は時代遅れだとして今年中にやめさせるよう命じた。

 テレビ放送された軍幹部との会議に険しい表情で臨んだショイグ国防相は「この習慣を完全に終わらせるため、必要なら追加予算も要求する」と述べ、遅くとも2013年末までの撤廃を命じた。

 ロシアの歴代国防相らはこれまでにも、まとまりのないロシア軍の近代化に向けた試みの一環として、100年前から続くこの習慣の禁止を幾度となく掲げてきた。

 足に布を巻くこの習慣は、長いブーツと合わせるものとしては通常の靴下より実用的だとする声もあるものの、恥ずかしいほど時代遅れの習慣だとみなされている。

 国営ロシア通信(RIA Novosti)が伝えた国防省関係者の話によると、布と長いブーツは2007年に軍の着用必須リストから外されたが、その後も使用は続けられ、禁止されることもなかった。兵士らは現在も長いブーツを特定の任務で着用しており、同関係者も「靴下の上に長いブーツを履くと、とても履き心地が悪い。すぐに肌がすれて赤くなり、靴下も破けてしまう」と語り、長いブーツには布の方が適していることを認めている。

 ショイグ国防相は前年11月にウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領から、解任されたアナトリー・セルジュコフ(Anatoly Serdyukov)前国防相の後任に任命された。セルジュコフ氏は現在、大規模な汚職事件の参考人として取り調べを受けている。(c)AFP