【1月13日 AFP】北京(Beijing)市内は12日に厚いスモッグに覆われ、2日連続で大気汚染が危険な水準に悪化したため、住民は外出を控えるよう勧告された。同国国営メディアが伝えた。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、北京市の環境警報センターは高齢者や子供、呼吸器や心臓に疾患のある人々に対し、外出や激しい運動をやめるよう通達した。

 同センターによると、市内の大気調査で、肺まで到達する極めて小さな浮遊粒子の観測値が1立方メートル当たり456マイクログラムを記録した。「良好」な状態は100マイクログラム未満とされている。

 ただ北京市内にある米国大使館のウェブサイトには、800マイクログラム超の観測値が掲載された。米大使館はインターネットの短文投稿で、北京当局の測定限度が最大500マイクログラムである点を指摘し、独自の測定結果が測定値の限界を超えたと述べた。

 北京当局は昨年、外国大使館が独自の大気調査結果を公表することは違法との見解を表明している。ただ米当局は、海外在留市民に有益だとして、公表を止めない方針だと明言している。

 新華社通信は環境警報センターの発表として、深刻な大気汚染があと3日間続き、天候条件によって粒子の拡散が止まるとの予想を示している。 (c)AFP