【1月3日 AFP】韓国・Kリーグの水原三星ブルーウイングス(Suwon Samsung Bluewings)は2日、ドイツ・ブンデスリーガ2部のケルン(1. FC Cologne)から北朝鮮代表の鄭大世(Jong Tae-Se、チョン・テセ)を獲得したと発表した。

 水原三星の関係者は、「われわれは鄭大世の移籍でケルンと合意した。鄭は早ければ7日にも身体検査を行うためクラブに到着し、診断結果に問題なければ彼と契約する」とコメントしている。

 また水原三星は、ケルンに移籍金30万ユーロ(約3400万円)を支払ったことを明かしており、韓国の聯合ニュース(Yonhap News)は、鄭大世の年俸を約4億ウォン(約3300万円)と報じている。

 韓国籍の父と北朝鮮籍の母の間に日本で生まれ、北朝鮮のパスポートを持つ鄭大世は、2006年にJリーグの川崎フロンターレ(Kawasaki Frontale)でプロデビューを果たし、2007年には北朝鮮代表として初キャップを記録した。

 2010年に行われたサッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)にも出場するなど、北朝鮮代表として28試合で15得点を挙げている鄭大世だが、2010年にドイツに移籍して以降はクラブでの活躍は激減する一方だった。

 鄭大世はKリーグでプレーする4人目の北朝鮮国籍の選手となり、それまでは2006年から2009年までKリーグの2チームに所属していた同じ日本生まれの安英学(An Yong-Hak、アン・ヨンハ)が北朝鮮の選手として最後だった。

 水原三星はKリーグで最も人気のあるクラブのひとつで、1995年のクラブ創設以来4度のリーグ制覇を果たしているが、2008年の優勝を最後にリーグ王者の座からは遠のいている。(c)AFP