【12月21日 AFP】アルゼンチンの女性が、自分の双子の姉妹を殺害した罪で服役中の男と結婚しようとしている。

 ビクトル・シンゴラニ(Victor Cingolani)受刑者は、交際相手だったファッションモデルのヨアナ・カサス(Johana Casas)さんを2010年8月に殺害した罪で禁錮13年の刑に服している。だが無実を訴える同受刑者は、被害者の双子の姉妹と21日にサンタクルス(Santa Cruz)州の刑務所で結婚する予定だ。

 シンゴラニ受刑者は20日に行われたテレビインタビューで、婚約相手のエディト・カサス(Edith Casas)さん(22)は役所で結婚する許可を与えられたが、メディアの注目を避けるために刑務所内で行うことにしたと語った。

 双子の母マルセリーナ・オレジャーナ(Marcelina Orellana)さんは、エディトさんの結婚を何としてでも止めるつもりだ。「娘はもう大人ですから難しいでしょうが、娘に精神科医の診断を受けさせるよう、裁判所に訴えるつもりです。私たちの考えでは、娘は自分のしていることを分かっていません」

 だが、エディトさんはシンゴラニ受刑者の無実を信じ、「ハエも殺さないような人。(ヨアナさんを)殺してなんかない」と話す。また母のオレジャーナさんについて、自分とヨアナさんを「見捨てた」と非難し、「私に精神科医が必要だなんて言えない。私は自分のしていることを完全に分かっている」と加えた。

 ヨアナさん殺害事件に絡んでは、マルコス・ディアス(Marcos Diaz)という男も刑に服している。

 シンゴラニ受刑者は「ヨアナを愛していたが、今はエディトを愛している。僕には美しい花嫁がいて、もうすぐ結婚するんだ」と語った。(c)AFP