【12月19日 AFP】UFOの出没場所や瞑想(めいそう)の地として有名なアルゼンチン中部にある山が、「終末の日」を信じる人々の集団自殺を防ぐため、向こう数日のあいだ立ち入りが禁止されることになった。

 古代マヤ暦に基づく終末論では、12月21日──よりによってクリスマス直前──に世界は終わりを迎えるとされている。これは古代マヤ文明の「長期暦」(5200年周期)が終わりを迎える日で、メキシコなどの中米諸国ではめでたい出来事として歓迎する人が多い一方、この日に世界が終わりを迎えるとかたくなに信じる人もいる。

 アルゼンチン・コルドバ(Cordova)州にあるウリトルコ(Uritorco)山は、同国にまだ先住民が多く住んでいた頃に聖地として崇められていた。山麓の町カピージャデルモンテ(Capilla del Monte)のグスタボ・セス(Gustavo Sez)町長によると、終末の日に山頂へ登り「スピリチュアルな集団自殺」を呼び掛けるメッセージが交流サイト(SNS)のフェイスブック(Facebook)上に投稿されたため、当局は山への立ち入りを12月20日~22日に禁止することを決定した。

 標高約2000メートルのウルトリコ山は、首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)から北に750キロほどの場所にあり、周辺地域には多くの観光客も訪れる。山には、瞑想やその他の謎めいた儀式を行うために老若問わずあらゆる人が登頂し、数十年前にはUFOの目撃情報が話題になったこともある。

 山頂の一時閉鎖を受け、地域の主要産業である観光業の関係者らは息巻いている。地元のホテルやホステルでは、クリスマスまでに1万5000人の宿泊客を見込んでいたが、現在の予約客は1000人ほど。町の観光協会関係者は「人はこれ以上、来ないようだ。ひどい知らせだよ」と話した。

 だが一方で、良い知らせもある。瞑想愛好家で作る各団体は12月21日、カピージャデルモンテの町内で新たな時代の幕開けを祝うイベントを開催する予定だ。主催者の1人は「この日を世界の終わりと勘違いする人はたくさんいます」と語った。(c)AFP