【12月13日 AFP】(一部更新)全米レコード芸術科学アカデミー(Recording Academy)は12日、前日に死去したシタール奏者、ラビ・シャンカル(Ravi Shankar)氏にグラミー賞(Grammy Awards)の生涯功労賞を贈ることを明らかにした。

 手術後の容態がおもわしくなく、前週から米カリフォルニア(California)の病院に入院していたシャンカル氏は11日、家族にみとられ92歳で死去した。

 グラミー広報によると、アカデミーは前週中に米シンガーソングライターのキャロル・キング(Carole King)さんや米ソウルグループ、テンプテーションズ(Temptations)とともにシャンカル氏を生涯功労賞を贈ることを決定し、病床にあったシャンカル氏にも受賞内定を知らせたという。

 生涯功労賞授与を決めた理由について、アカデミーは「世界で最も敬愛されたシタール奏者であり、真の意味で音楽の大使だった。また演奏家、作曲家、師、著作家の先駆者として、欧米世界にインド音楽を知らしめた」とのコメントを発表した。

 功労賞のほかにも、同氏のアルバム「Living Room Sessions Part 1」と娘のアヌーシュカ・シャンカール(Anoushka Shankar)さんの「Traveller」が、ともにワールドミュージック部門のベストアルバム賞にノミネートされた。

 知らせを聞いたシャンカル氏は、広報担当者を通じて「情熱を注いで制作したアルバムに高い評価を受けてワクワクしている。もちろんアヌーシュカがノミネートされたことも誇りに思っている。彼女の受賞スピーチは私より上手いと思うよ」とのコメントを発表している。


■ビートルズやメニューインにも影響

 インドの弦楽器、シタール奏者の草分け的存在だったシャンカル氏は、ビートルズ(The Beatles)のメンバーだった故ジョージ・ハリソン(George Harrison)との親交を深め、1971年には「バングラデシュ難民救済コンサート」で演奏するなど、ハリソンの音楽活動に数多く協力している。

 ハリソンはシャンカル氏を「ワールドミュージックの父」と評したが、20世紀で最も偉大なバイオリニストと呼ばれた故ユーディ・メニューイン(Yehudi Menuhin)もシャンカル氏はモーツァルトに匹敵すると称えている。

 シャンカル氏のもう1人の娘で5度のグラミー受賞歴のあるノラ・ジョーンズ(Norah Jones)さんは、彼は私とともに音楽を愛する世界中の人たちから惜しまれるだろうとの弔辞を発表。「パパの生演奏を見たことがない人たちのために」とのメッセージ付きでシタールを演奏するシャンカル氏の動画を2本、フェイスブック(Facebook)に載せた。

 シャンカル氏は生前に3回、グラミー賞を受賞している。(c)AFP