【12月12日 Relaxnews】仏カンヌ(Cannes)で3~6日に開かれた富裕層向け旅行博「インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット(International Luxury Travel MarketILTM)」。ここで、最高級のニッチ市場「プライベートジェット」について、エアバス・コーポレート・ジェット(Airbus Corporate Jet)の販売副社長、フランソワ・シャズル(François Chazelle)氏にインタビューを行った。

Relaxnews(以下R):富裕層がプライベートジェットを購入する際に注目する点はなんでしょう?

フランソワ・シャズル(以下FC)氏:プライベートジェットの内装について考えると夢は限りなく広がりますが、私たちの顧客は何よりも、自宅で普段していることを機内でもしたいと考えています。航空機が正真正銘の空飛ぶマンションに変わるのです。顧客は寝室、居間、キッチン、ダイニングを求めます。その上で、違いが出てくるのは内装とレイアウトになりますね。

R:最大の顧客は?

FC:この市場は疑う余地なくニッチなものです。この種の航空機を購入する金銭的な余裕が本当にある人は、世界に約1200人ほどしかいません。もちろん全員が億万長者です。これまでの市場は中東がメインでしたが、現在は、中国からの需要が増えています。平均して年に12件ほどの新規受注があります。

R:プライベートジェットの価格は?

FC:最も小さいものは75平方メートルほどですが、最低価格は7200万ドル(約60億円)になります。プライベートスペース550平方メートルで間取りのカスタマイズが可能な(欧州航空機大手エアバスの超大型旅客機)A380は「一般向け」の価格を提供していません。これまでにこの巨大な機体が売却されたのは、個人向けではサウジアラビアでの1件だけだということを念頭に置いていただきたい。

R:プライベートジェットに設置できないものは?

FC:航空機の安全基準を満たさなければならず、すべての設置品は機内に設置する前に認可を受ける必要があります。つまり、一部の人びとが夢に描くような、機内にプールを設置することは今後もないでしょう。同様に、機内にバスタブを設置することもできません。乱気流の際にあふれた水がどこに流れるかわからないからです。ですが、シャワーとサウナは設置できます。大理石などの高級素材を使ってはいますが、航空機が空を飛べるよう技術的要件を考慮して、非常に薄い素材にしています。

R:市場ごとに顧客の要望は大きく変わる?

FC:各市場には共通点が多いです。最大の違いは内装でしょう。たとえば中東では、顧客は「マジリス」と呼ばれる、ソファで周りを囲んだ狭い伝統的な団らんの場所を求めます。アジア用には、私たちはマージャン用の四角いテーブルに変形する6人用の円卓を開発しました。

R:最も驚いた顧客の要望は?

FC:中国人のお客様が、冗談めかしてカラオケルームを設置して欲しいと言ってきたときでしょうか。まさか実現できるとは思っていなかったでしょうね。

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