【11月28日 AFP】米フロリダ(Florida)州ジャクソンビル(Jacksonville)で23日、友達と一緒にカーステレオで音楽を流していた17歳の少年が、音量を下げるように注意しに来た男に射殺される事件があった。地元保安官事務所が27日発表した。

 ロブ・スクーノーバー(Rob Schoonover)警部補によると、射殺されたのは黒人のジョーダン・デービス(Jordan Davis)さん(17)。当局はデービスさんに少なくとも2発の銃弾を撃ち込んだとされる白人実業家のマイケル・ダン(Michael Dunn)容疑者(45)の身柄を拘束した。

 事件は、ダン容疑者が車から流れる音楽がうるさいと苦情を言うために、車内のデービスさんらに近づいた後に起こった。

 スクーノーバー警部補によると、ダン容疑者はデービスさんと言葉を交わした後に銃を取り出し、8~9発を発砲。うち2発がデービスさんに命中した。他に負傷者はいなかった。デービスさんらが乗っていたSUV(スポーツ用多目的車)から銃器は発見されていない。

 被害者の父、ロン・デービス(Ron Davis)さんは地元テレビ局WAWSに対し、法律によってであれ、神によってであれ、公正な裁きを望むと語った。「神は彼(ダン容疑者)に罰を与えるでしょう。なので私自身は彼に何かしようとは思いません」

 フロリダ州では今年2月にも、武器を持っていなかった黒人のトレイボン・マーティン(Trayvon Martin)さん(当時17)が自警団員でヒスパニック系のジョージ・ジマーマン(George Zimmerman)被告に射殺される事件が起こり、人種間の緊張が高まっている。(c)AFP