【11月27日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者、ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の捜索と殺害を描いたアカデミー賞(Academy Awards)受賞監督キャスリン・ビグロー(Kathryn Bigelow)氏による待望の映画『ゼロ・ダーク・サーティ(Zero Dark Thirty)』が、公開を前に早くもアカデミー賞候補として注目を集めている。

 イラク戦争を描いた『ハート・ロッカー(The Hurt Locker)』(2010)でアカデミー賞を獲得したビグロー監督は、『ゼロ・ダーク・サーティ』の映画化にあたり、多数の機密資料を閲覧することができたという。

 映画化は、ビンラディン容疑者が米海軍特殊部隊(SEALs)に殺害された2011年3月より以前から企画されていた。映画のタイトル「ゼロ・ダーク・サーティ」とは、米軍用語で「深夜0時半」を意味する。ビンラディン容疑者の襲撃が計画されていた時間である。主人公はビンラディン容疑者追跡の中核を担った米中央情報局(CIA)の女性分析官で、ジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain)が演じる。

 2時間半に及ぶドキュメンタリードラマで、2001年9月11日の米同時多発テロ後、ビンラディン容疑者を10年間追跡したCIA分析官を中心に物語は進む。脚本は『ハート・ロッカー』のマーク・ボール(Mark Boal)氏が担当した。

 映画では拷問シーンも登場する。水責めや性的侮辱により重要な情報を被拘束者から引き出すのだが、この情報がアボタバード(Abbottabad)のビンラディン容疑者の潜伏先を突き止める際に役立つことになる。

 ビグロー監督は、「(一連の出来事が)歴史の一部でなければ良かったと思うけれど、実際に歴史の一部となった」と米ロサンゼルス(Los Angeles)で週末に行われた上映会後に語った。また拷問シーンが最も難しかったことにも言及している。

 同作品について米エンタメ誌エンターテイメント・ウィークリー(Entertainment Weekly)は、作品賞、監督賞、脚本賞などの候補だと早くもコメント。バラエティ(Variety)誌や米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)も同様の高評価だ。一般公開は来年1月だが、米国では12月19日から限定公開されるため、来年2月のアカデミー賞にエントリーが可能となる。(c)AFP