【11月22日 AFP】急成長を遂げる中国スーパーリーグ(1部)の各クラブは、米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)から退団を表明したデビッド・ベッカム(David Beckham)の獲得に動くことはないとの考えを示した。

 資金の豊富な中国スーパーリーグには、この1年間にディディエ・ドログバ(Didier Drogba)やニコラ・アネルカ(Nicolas Anelka)、さらにはイタリア代表を率いてサッカーW杯ドイツ大会(2006 World Cup)を制したマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)監督らが参戦しているが、リーグをけん引する各チームはいずれも、ベッカムの獲得には乗り気ではない様子だ。

 北京国安(Beijing Guoan)の広報担当者はAFPに対し「現時点で言えることは何もない」とコメントした。

 ドログバとアネルカが所属する上海申花(Shanghai Shenhua)や、リッピ監督が率いる広州恒大(Guangzhou Evergrande FC)、チェルシー(Chelsea)のフランク・ランパード(Frank Lampard)に接触しているとされる貴州人和(Guizhou Renhe)のクラブ関係者も、獲得に動くかは不明と答えている。

 元イングランド代表で、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)やスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)を経て現在37歳となったベッカムは、「現役を引退する前に、最後にもうひとつだけチャレンジしたいことがある」とギャラクシー退団を表明したものの、次の所属先は未定とコメントしている。

 12月1日に行われるMLSカップ(MLS Cup 2012)のヒューストン・ダイナモ(Houston Dynamo)戦がベッカムにとっては、ギャラクシーでの最後の試合となる。

 MLSをメジャーにしたように、中国サッカーの人気を高めるという挑戦はベッカムにとって魅力的に映る可能性がある。またドログバに週給約30万ドル(約2350万円)を払っているとされる中国のクラブであれば、高額の年俸に応じることも可能とみられる。しかしながら、現在もスポーツ界有数のスターであるベッカムは、オーストラリアや欧州、米国の他クラブを移籍先に考えているようだ。(c)AFP/Neil Connor