【11月19日 Relaxnews】米料理タレント、ガイ・フィエリ(Guy Fieri)氏がニューヨーク(New York)・タイムズスクエア(Times Square)に新たにオープンした店について、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が同紙史上最悪と言われるレストラン評を掲載したことが話題になっているが、この一件がきっかけとなり、過去の辛辣なレストラン評が再注目されている。

 フィエリ氏の新レストラン「ガイズ・アメリカン・キッチン&バー(Guy's American Kitchen & Bar)」に対するNYタイムズ紙ピート・ウェルズ(Pete Wells)記者の批評に触発され、食の情報誌「ボナペティ(Bon Appétit)」は過去に見られた「伝説的辛口レストラン批評」を掘り起こしてきた。

 料理批評界きっての容赦ない毒舌で知られる1人は英国の料理記者、ジェイ・レイナー(Jay Rayner)氏だ。ボナ・ペティ誌は、英紙オブザーバー(The Observer)に掲載されたロンドンのレストラン兼バー、「アブラカダブラ(Abracadabra)」に関するレイナー氏の批評を、レストラン評を越える面白い読み物として取り上げている。例えば「バーガーは乾ききっていて黒いが、値段は18ポンド(約2300円)。ウシの冥福を祈りたいね」といった具合だ。

 この他、批評する相手を「串刺し」にする才能に特に優れた批評家として名前が挙がったのは、ウェルズ氏と同じNYタイムズ紙のフランク・ブルーニ(Frank Bruni)氏、ニューヨーク・ポスト(New York Post)紙のスティーブ・クオッツォ(Steve Cuozzo)氏、米男性誌「GQ」のライター、アラン・リッチマン(Alan Richman)氏らだ。

 米エンターテインメント誌「ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)」のA・A・ギル(A.A. Gill)氏が03年に書いた仏有名シェフ、ジャン・ジョルジュ・ヴォンヘリクテン(Jean-Georges Vongerichten)氏のレストラン「66」の批評も辛辣だ。「入り口では、まるで伝染性の口臭を持った社会のくずのように出迎えられるが、ひとたび店内に入ればスタッフの態度も多少変わる。学習能力の無いダメ人間程度にね」

 またギル氏はこうも書いている。「グルメガイド『ザガット(Zagat)』のある街で必要とされているのは、高いだけで大したデザインでもないのに、それを独りよがりでお洒落だと勘違いしているレストラン。そういう場所には、自分のことを美食コンサルタントだとか粋な食通だとか思っているユーモアのセンスもないうっとうしい奴があふれている。そんなやつらに対しては、『おい、ただの夕食だよ。自助グループの食事療法かなんかだと思えば十分じゃないか』と笑ってやろうじゃないか」

 一方、ノースダコタ(North Dakota)州では今年のはじめ、こうした批評とはまったく違う「優しく口当たりの良い」レストラン評が議論を巻き起こした。料理コラムニスト、マリリン・ハガティー(Marilyn Hagerty)さん(85)が、自分の住む街にファミリーレストラン「オリーブ・ガーデン(Olive Garden)」の新店舗がオープンした際に地元紙に寄稿した「ほめ言葉」だ。ハガティーさんは「これまでにこの街でオープンした最も大きく最もきれいなレストラン」と書いたのだが、この「甘口」の評に対して、食のエリート主義やスノッブ意識に満ちた非難がインターネット上にあふれた。「オリーブガーデン」は、米国を中心にチェーン展開するイタリアン・ファミリーレストラン。(c)Relaxnews/AFPBB News