【10月29日 AFP】ドイツ東部ドレスデン(Dresden)の大学病院は26日、60歳の女性から重さ28キログラムもの腫瘍の摘出に成功したと発表した。手術は7時間に及んだが、患者の回復は順調で、既に松葉杖を使って歩けるようになったという。

 病院の発表によると、イルムトラウト・アイクラー(Irmtraud Eichler)さん(60)は別の病院で過度の肥満と診断され、原因は糖尿病と運動不足だとして抗肥満薬を処方されていた。しかし、むくみがひどく立ち上がることもできなくなったため、娘から違う医師のセカンドオピニオンを求めるよう勧められたという。

 大学病院での超音波検査で、縦60センチメートル、横50センチメートルにもなる大きな「境界悪性腫瘍」(良性ではないが悪性度の低い腫瘍)が卵巣に癒着しているのが見つかった。子宮、卵巣、甲状腺も肥大して気管を圧迫し、アイクラーさんは呼吸も苦しい状態だったという。

 手術では腫瘍のほか、これらの肥大していた臓器も摘出された。その結果、危険なレベルまで増えていた体重は40キロ減少したという。(c)AFP